106センチ目線の旅(車椅子お出掛け)

電動アシスト自転車の普及と同時に電動車椅子もバッテリーの高性能化により今までに比べ単独外出の不安が払拭されました。
後は恐れずにどんどん外出するだけです。
今まで車椅子を押してもらっていた人、小学3年生と同じ106センチ目線で発見の旅に出ましょう。
自分の目線で自然に触れ五感を鍛えなおし趣味を楽しみませんか?
若葉マークのしのちゃんは水先案内人になって
ゆるっと小さな美術館や世田谷散歩を楽しみます!
同行旅人もフッタで募集しています。

秋のバス旅行『番外編』

『NPO法人自立の家』  http://www.jiritsunoie.com/npo/index.html
主催で自立生活プログラムと称してバス旅行を年1回企画してくれる。


私は昨年の『スパリゾートハワイアン』に続き2回目の参加。
バスは電動リフト付の大型観光バス参加者は障害者13名(内車椅子10台)介助者+主催者14名、運転手さん添乗員さんと大所帯?(人数は少ないけど介助側は大変だと思う。)
この旅行は就労している障害のある女性も参加しているので心強いし元気も出る。やはり
実際働いている人の苦労話を聞きたいと思う。


いろんな障害程度の人がいて、私は車椅子ごと上げてもらいバスの中で車椅子から普通の座席に座る。が大型車椅子でそのまま横になってる人や自分で乗車着席できる人もいる。
とにかく旅行はなかなか出来ないし特に一泊で温泉に入るとなると今のところ絶対不可能なのでこう言う企画は非常にありがたい。


初日

行ってきま~す。



東名高速で富士山を愛でながら数ヶ所のトイレ休憩、昼食、土肥金山休憩を挟み西伊豆の

駿河湾の夕日と獲れたて魚のおいしい『伊豆まつざき荘』



驚いたのはサービスエリアのトイレがものすごく綺麗になっていることと西伊豆へのアクセスが良くなっていること。
東京五輪・パラリンピックに向けてどんどんいろんなものが整備されている気がする。
『伊豆まつざき荘』はバリアフリーを謳っている公共の宿でとても快適。



難関のお風呂は床や浴槽はグリーンがかった綺麗な伊豆石で掃除も行き届いているため全く滑らない、ただ浴槽に入る框は滑り止め加工がしてあるがそんなものでも感覚のない足で登ると傷を作ってしまった。
少しだけ欲を言えば、美観を損なわないようにステンレスでないカラー手摺がもう少し配されていれば一人で歩きまわれる距離が伸びるのでありがたい。
いずれにしろアンちゃんの介助で駿河湾を一望できる窓から、沈む夕陽を見ながら気持ちよく温泉に入れた。
『極楽、極楽』



※宴会場に入る段差は従業員の皆さんの心のバリアフリーで難なくクリアーするが、鉄道で使用している傾斜板のようなものを敷設しておいてもらえれば好きなときに出入りできるかな?


二日目

大雨の中、今回のツアーコースに入っていなかった
『伊豆長八美術館』にタクシーで向かう、途中なまこ壁と長八の作品のある、
長八記念館岩科学校を車窓で見ながら、


鉄やガラスのアバンギャルド建築の鬼才石山修武が全国の腕の良い左官職人に集合をかけて造ったこの美術館は1985年に吉田五十人賞をもらっていてどうしても見たかった美術館である。


大雨のためアプローチにある漆喰鏝絵の天井や隣接している同じ石山修武による地中海をイメージした真っ青な床タイルで有名な地中海レストラン カサ・エストレリータを見られなかったのは残念である。



バスに乗り込み駿河湾フェリーに向かう。


土肥港から清水港を65分で結ぶ、晴れていれば海岸線から頂上まで富士山全景を楽しみながらの大型フェリーによる駿河湾クルーズである。



船は段差のイメージがあるが誰でもトイレまである見事なバリアフリーフェリーにまずびっくり。


富士山こそ見えなかったがほとんど揺れずどこでも車椅子で行けるフェリーに感動。
清水港下船後エスパルスドリームプラザで昼食休憩を挟み帰京。

桜えびとしらすのかき揚丼


やっぱり旅行はいいな。大きな気分転換や、スーパーQOLのリハビリにもなるし、昼から一杯飲めるw


私自身大勢の中で話をするのは声の大きな人が勝ちなので凄く苦手、障害者の人たちもしゃべるのが苦手な人が多い、
この機会なので障害者の声を聴く進行も必要ではなかったのかな?
あるいはバス旅行ではとても難しいが個々に話をする機会があればよかったかな?


主催者、介護者、バス会社の方々(ドラえもん?)ご苦労様でした、ありがとう御座いました!来年もよろしくね。 -のび太-

今日の106センチの目線

サービスエリアにて

  • 平積商品はあまり積み方が高かったり箱の側面によっては何が書いてあるか判らない場合があります。一つだけでも箱の表が見えるといいですね。
  • 冷蔵・冷凍ケース内の商品は何が置かれているかは見えますが、取りにくい場合があります。もしかしたら狙いですか?
  • 飲料ケースの上段にはほとんど手が届きません。これも狙いですか?
  • ついで買いを誘うレジ近くの品物は106センチの目線にも見やすく余計購買意欲が助長されます。お母さん坊ちゃん譲ちゃんをしからないでね。

長八美術館にて

  • 漆喰鏝塗り(しっくいこてぬり)の細かい技巧を見せるために虫眼鏡がたくさんおいてありました。作品の近くによってしかも虫眼鏡で見られたのは非常に良い試みであると同時に説明文字が読みにくい場合にも役に立ちました。

豊かな自然の残る国分寺崖線(がいせん)





豊かな自然、樹木、湧水の残る崖線が武蔵野台地と言われるところ、立川市辺りから国立市、国分寺市、府中市、小金井市、三鷹市、調布市、狛江市、世田谷区を抜け大田区まで野川沿いに延長25㌔に及ぶ崖の連なりです。
世田谷に30年以上住んでいてそれらしい場所には触れていたのですが、名前を聞き興味を持って調べたらとんでもなく面白そうな土地、散策するには面白そう。
早速私の散歩にも取り入れようとまず世田谷からと行ってみました。
ところが高低差10~20㍍ある崖の連なりで、ましてや自然を楽しみたいのに、車椅子だからバリアフリーにしてくれとは、そんな我が儘絶対に言えない。
少しずつ、崖上では富士山を眺めるポイント、崖下では小川、湧水を楽しめるポイントがかろうじてあるらしく、少しずつ楽しむことにした。
成城ではみつ池付近を散策したところ夏の暑い日に空気が急に変わり涼しくなった記憶があります。
歩行改善して歩いて楽しむことをモチベーションに頑張ります。

紹介!車椅子旅行のブログ




旅行好きの障がいをもたれたご主人と奥様が調査・研究・やりくりしてどんどん旅行する物語です。私ももう少し良くなったらこんなこと出来るのかなと励みにしながら読んでます。

東京オペラシティアートギャラリー『小さな美術館めぐり』

アクセスとバリアフリー状況



京王新線初台駅に直結している東京オペラシティタワーの3階(常設展は4階)にある。
全てエレベーターで直結。
3階に誰でもトイレ有(椅子の設置もあり授乳が出来る)

入館料と休館日

本人(手帳持参)無料
介添者無料
月曜日


見所

エントランスは無駄と思える明るい光の降り注ぐ巨大な空間その一角に充実したミュージアムショップがあり鑑賞後ゆっくりそこも楽しめる。
受付後一歩ギャラリーに踏み入れるととても高層ビルのワンフロアと思えない天井の高さ
と都心(新宿の隣駅)と思えない空間の広さに圧倒され思わず今どこにいるのかわからなくなる。展示室内監視の女性にも気軽に話しやすい混み具合で私の質問に対して一生懸命調べてくれ丁寧な回答をいただいた。




企画展はオランダの生んだ20世紀アート・デザインの巨人をクローズアップし、特に『ミッフィー』の絵本作家ブルーナも取り上げているため106センチの目線どころかもっと幼児客までターゲットにしながら充分プラチナエイジ客まで相当幅広い年代が楽しめる内容になっていて取り上げた題材、展示内容、展示方法とも見事なUDとしかいいようがなかった。
しかも広く空いているので(たまたまかな?)すっかり時間を忘れてしまう。
贅沢を言えばこのフロアにも専用のティルームがあったらなと思うが、このビルの1階まで降りるといくらでもお茶は出来るのでそろそろ時間を引き戻さないと帰るのも嫌になってしまう。
企画展でゆっくりしすぎたため時間がなくなり今日はミュージアムショップまでにとどめ常設展は後日出直すことに決定。


アートギャラリーの考え方

東京オペラシティアートギャラリーでは、美術という表現を通してエネルギーあふれる活動を行う国内外のアーティストたちの作品を、絵画、彫刻、写真、映像、デザイン、ファッション、建築など多岐にわたるテーマの企画展を通してご紹介しています。


 美術作品のほとんどは、それらが実際に見られるにあたって、空間との関わり方が非常に重要なものとなっています。したがって当館の4つの展示室、ギャラリー1、2、3、4は展示室のサイズや天井の高さを始め、自然光の採光方法や人工照明の配置、展示室内部の仕上げ等が、様々な美術作品を適確に展示するための「ホワイトキューブ」という考え方に基づき設計されています。


感想

★★★★★
ゆったりした気分を味わえたのと
小さな美術館の面白さを更に教わった気がします。

千歳烏山駅から寺町へ『世田谷散歩その1』

車椅子は雨の日が苦手です。
やっと晴れ間が見え、お出掛け日和になり久し振りに散歩を楽しみました。




  • 京王線千歳烏山駅ホームのUDトイレでトイレを済ませスロープを下り改札を出る。上り電車で来た人はそのまま、下り電車で来た人は混雑する踏み切りを渡らなければなりません自転車が多いので注意して渡りましょう。渡ったところがエルモール商店街です。歩道を北に向かいますが、ここも駐輪が多く時に介助者か通行人に整理を頼まなくてはなりません。

※烏山は安全のために踏切混雑緩和と駐輪問題の解決は急務でしょう。

  • 旧甲州街道を渡り交番を右に見ながら進みます。黄色い校舎の烏山中学を超えたところが甲州街道です。これも渡ります。(渡った先の歩道が急に巾細になり車椅子はその部分だけ車道を行きます。
  • 烏山北小学校が左に見えたら左側の歩道に移りましょう。その辺りから寺町通りという名前になります。もう少し道路標識を整理してくれたらいいなとブツブツいいながら進むと上に中央自動車道が見えます。ここを渡るといよいよ寺町です。寺町に入ると空気が少し変わりゆったりとした気分になります.。

※障害者は五感が突出した人が多いらしく(程度による違いはありますが)特に気はなんとなく感じます。

  • 中央自動車道をくぐって直ぐ右手に多聞院(地図B)がありますお釈迦様の足の裏を彫り込んだ仏足石があるというので見に来ましたが、上から見る形になっていて106センチの目線には厳しいものがあります。車椅子で傍に寄れるとか見やすいように斜めに設置してもらえると助かります。

  • 門前の教え

     歌麿の碑など世田谷の小京都と呼ばれる景色を楽しみながら進むと右側に高源院(地図C)が見えてきます。弁天池に弁財天が祀られている朱塗りの浮御堂が映えます鯉や鮒の群泳、季節毎に睡蓮や鴨の飛来も楽しめます。この湧水は世田谷の特別保護区に指定され景勝は世田谷百景にもなっているそうです。


※案内看板とほんの少しのアプローチの整備があればもっと安全に楽しめます。

  • そろそろ帰路につくため左方向長い塀のある細い路地に入ります。ここで更に空気が変わります。南北の通りも左に曲がり左にお寺右に住宅を楽しみながら烏山方向に進みます。二股道は左に道なりに行くと高速道の高架下に出ます。

※トイレや休憩は高架下道を左に行ったところにある。寺町通り区民集会所(地図D)に行きましょう。付近の解説資料もあり楽しめます。

  • 春には遠路はるばる訪れるほど有名な躑躅畑を通り抜けます。春(4月、5月)に是非来たいものです。見事な屋敷林を楽しみながら進むと甲州街道が見えてきます。
  • 甲州街道を渡ると一気に商店街になり右手に烏山総合支所があります。まっすぐ進み旧甲州街道を渡ります少し左に行くと縁石の段のない路地を右に曲がりにぎやかな商店街を進むと烏山駅に戻ります。

※旧甲州街道は管理元の違いか若干のバリアがあります。注意して通行しましょう。



土産と食事

  • ショコラテイエ・ミキ(地図A)世田谷ライフ烏山編を拝読しカカオの香りのするチョコレート(ボンボンショコラが売りのよう)を試してみたく寄ってみる。行きの途中で旧甲州街道を右に曲がり2本目を右に入り一本目の路地を左にすると突き当たりにある隠れ家的雰囲気の店、ところが残念ながら暑い時期の販売を避けるため9月30日(行ったのが9月30日残念!)まで長い夏休みとのこと。妙に感心しながら再チャレンジを決意する

10月に再来店しました。迷惑をかけた家人の誕生日のお祝いにボンボンチョコラとイチジクをチョコレートで包んだものを購入し、私もお裾分けもらいましたがとてもおいしい生チョコでした、店主は居らずアルバイト店員でしたが烏山に似合わない気取った応対が残念でした。もうちょっと庶民的で良いのではないかな?

  •  プクガリ(地図E) 帰り道に烏山総合支所のまん前のパン屋に寄る、完全バリヤフリーで中も広く買い物しやすい。珍しい外がカリカリの辛口のカレーパンとタンドリーサンドを買う。


  •  武蔵野うどん一彩イチヤ(地図F)帰り道、線路に突き当たったら右に行き、2本目の路地を右に戻る。ここは若干の段差と内部の狭さがあるが女性店主の心のバリヤフリーで簡単に席まで行ける。メニューが豊富で迷ってしまうがごく普通の冷たいうどんに肉汁を頼む面白いのは自家製ラー油、酢で味変を楽しめる。ここも裏を返したくなった。

左は私の頼んだ肉汁小盛に生卵、右はヘルパーの梅ちゃんが頼んだ得盛
ショコラテミキの帰り先日とてもおいしかったので裏を返しました。
左は私が頼んだきのこ汁肉トッピング普通盛右はヘルパーの萩ちゃんの頼んだ中盛 
またとてもおいしかったです。 ここで提案茹で上がるのを待つ間山梨の鳥もつのような変わったつまみがあれば一杯頂きながら待つのにな。


今日の特点

東側踏切の混雑緩和、駐輪場の整備、寺町の見所の案内看板、寺内見所のちょっとした整備、旧甲州街道の歩道、縁石整備があればもう少し良かったかな?
★★★★☆